「知的財産権」このツボをおさえよう
(第3回)デザインの保護

デザインの良い商品は消費者を引きつける力があります。同じ品質ならデザインの良い方を消費者は選びます。だから、そのデザインには財産的な価値があります。
こうしたデザインに対して、特許や実用新案と同様に独占権を認めるために、意匠登録があります。
意匠登録という制度は、工業的に大量生産されるような物品のデザインの登録を認めるものです。工夫を重ねて創り出したデザインがそっくり他人に真似されると、安心してビジネスができないからです。
車のデザインは意匠登録を最も良く利用しています。全体を見るとよく似た形でも、じっと見つめてみると、それぞれ個性がありますね。
漫画や小説や音楽など、形の無いものは、著作権で保護されますが、意匠登録はできません。
 しかし、キティちゃんやガンダムの人形は、特有の形があり、意匠登録が認められます。
最近流行の「ゆるキャラ」も同様です。着ぐるみはあまり売られていませんが、マスコット人形はたくさん売られていますね。
面白いことに、車の意匠権は、車の写真を掲載した雑誌やミニチュアモデル(おもちゃ)には及びません。新車の意匠登録がされていても、車の写真集を出版することや、車のおもちゃを売ることは、意匠権を侵害することになりません。
一方、キティちゃんの漫画の著作権者は、キティちゃんの顔を掲載した絵本だけでなく、おもちゃ、カバン、Tシャツ、食器や家具など、何にでも著作権を主張できます。様々な事業者がお金を払って使っています。
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また、意匠権は登録されてから二十年間独占権を得ますが、その後は誰でも自由にその意匠を利用できます。
一方、著作権は、著作者の死後五十年間存続します。新聞社の出版物は出版後50年、映画は封切り後70年といった具合です。長いですね。ベートーベンの曲は自由に演奏できますが、鉄腕アトムの人形はまだ、著作権が生きてます。
ちなみに、商標権は、登録商標を使い続ける限り永久に独占権が保護されます。